20年余り前に納品施工させていただいたお客様よりアイレベル（吊戸下）ビルトイン電子レンジ交換のご依頼をいただきました。

当時、採用の多かった東芝製「アイゾーンキャビネットシリーズ」の組込型の電子レンジです。

経年的に幾度かの修理を余儀なくされ、最近ではメーカーサイドでもメンテ部品の供給もできない状態でした。

お客様のご希望は卓上の電子レンジをアイレベルで使用するように出来ないか、それに伴い隣接のキャビネットも

水切り仕様を残しつつ交換したいということでした。

既存では電子レンジ、水切棚仕様キャビネット、収納といった横並びに設置されております。

写真①　既存アイゾーンキャビネット(左端がビルトイン電子レンジ)

写真②　既存品の撤去

当時の資料と現場確認をさせていただき、既存のキッチンの材質、色等を踏襲しつつ、仕様を検討致しました。

卓上電子レンジに対しては、本体からの放熱の問題、買い替えの際のスペース確保等を考慮してオープンボックスを製作、

水切棚仕様に対しては既製品の水切りラックを加工してキャビネットに組み込みました。

扉の開閉についてはアイレベルという事もあり、扉の開閉が作業の邪魔にならないように水平収納扉仕様を採用。

扉については黒色シート貼りガラス扉としました。

全体的にはスタイリシュに仕上げることができ、お客様にもご満足をいただきました。

写真③　新設キャビネット

写真④　新設キャビネット（扉内）

今回の様に当時は便利で使用していた機器もいずれ終売時期を迎えます。

メーカーサイドも後継機種を継続的に生産し続けていただけたらと思いますが、そういうわけにもいきません。

特にある一社だけのオリジナルとなると代替も効かずお困りになっているお客も多くいらっしゃるように思います。

機器の選定の際にはそのようなことも考慮する必要があるとあらためて感じました。(工事担当：近藤)